あの日から10年

あの日から10年を迎えました。
 
その年の2月まで、関東で暮らしていました。
あの日、テレビに映し出された光景は忘れることがありません。
数週間前まで生活していた街で、火災が起きました。職場のすぐ近くのビルのガラスが散乱していました。都内から歩いて帰宅する人たちの群れを見て、見慣れた風景に自分の姿があるような気分になりました。
 
事故後、すべての原発が停止した時期があります。
社会が変わっていくかもしれないと感じました。
しかしながら、その後の政権で、抵コストで安定的に発電できるエネルギー源だとして、原発を再起動させていきました。
 
地震や大雨の自然災害は増えています。
日本中に原発があるこの国で、私たちは、どこに逃げるべきなのでしょうか。原発が動いている限り、第2、第3の福島の悲劇が繰り返させるかもしれません。
 
私たちは低コストという謳い文句でこれまでどれだけ多くの安全や安心を手放してきたのか。
労働力、食品、住まい、そしてエネルギー源。その代償に気づき始めたはずです。
 
あの日、あの場所にいたのは私かもしれません。
誰もが被害者になりえたという意味で、「私たち」国民全員の経験だったと思っています。
 
今、市議会議員という立場で私はこの街を守る責務を負っています。この国のエネルギー政策のあり方を私たちが議論できる場所へ動かしていきたいと思います。
 
本日、所用で立ち寄った南区役所で写真展示がされていました。