「高宮南緑地」見学会・説明会
私の事務所のすぐ近くに、街中とは思えない広さの森があります。
「高宮南緑地」と名のついた市の土地です。
周囲を取り囲む木々はうっそうと茂り、高い門扉は固く閉ざされたまま長い間、誰も立ち入ることができない場所でした。
その森の中には、筑豊の炭鉱で栄えた貝島家の邸宅がありましたが、誰の目に触れることもなく朽ちかけていました。
もともとは、直方市頓野西尾(現在の直方第二中学校)に建築された邸宅です。1927年に50㎞近く離れた直方から高宮に移築されたということです。
直方第二中学校は私の出身校でもあり、この貝島邸が高宮にあることは本当に感慨深く、この緑地のことをずっと外から見守っていました。
この度、長い時間を経てこの「高宮南緑地」が生まれ変わることになりました。
貝島邸を改修し、園地を整備、会議室なども備えた施設へ工事が進んでいます。
今日は、地元の皆様を対象にした現地見学会・説明会が開かれ、70~80人ほどの地元の方と一緒に、私も参加してきました。
地元の皆様の話を聞いていくと、期待と不安が複雑にまじりあっているようです。
工事の騒音で生活環境が悪化したこと、木を伐採したことに対する環境への悪影響、夜まで開園することでもたらされる治安の不安など。
開発の裏で大切なことが見落とされているとしたら、とても残念なことです。
市民に開放される喜びを地元の人と一緒に分かちあえるように、今後も整備の進捗を見守りたいし、地元の声を丁寧に当局へ伝えていきたいと思います。


