福島原発事故 九州避難者訴訟の判決

東日本大震災・福島原発事故から9年余。被災3県からだけでも全国に避難している避難者総数は25万人と言われ、そのうち3,000人が九州・沖縄に避難されています。
これまでに13,000人もの方が訴訟に踏み切り、九州でも50余名の原告たちが闘ってきました。

6月24日は福岡地方裁判所での判決の日。
判決言い渡しの直前の門前集会に参加し、支援者の方と一緒に判決の時を一緒に待ちました。
その後に開催された報告集会で、その補償額の低さや限定された対象に愕然とさせられました。

実は、私も2011年2月まで、関東で暮らしていました。あの日、テレビに映し出された光景は忘れることがありません。数週間前まで生活していた街で、火災が起きました。職場のすぐ近くのビルのガラスが散乱していました。都内から歩いて帰宅する人たちの群れを見て、見慣れた風景に自分の姿があるような気分になりました。

あの日、あの場所にいたのは私かもしれません。誰もが被害者になりえたという意味で、「私たち」国民全員の経験だったと思っています。

事故後、すべての原発が停止した時期があります。社会が変わっていく、そう感じました。しかしながら、その後の政権で、低コストで安定的に発電できるエネルギー源だとして、再起動させていきました。

この国のエネルギー政策のあり方をこの裁判によって私たちが議論できる場所へ動かしていきたいと思いました。まだまだ闘いは続きます。